ポリテクセンター兵庫 機械CAD技術科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
~CADを使って機械部品の図面(設計図)をつくる!!~
機械製図の基本(投影法やJIS機械製図法等)を理解し、分解した装置のスケッチ製図から2次元・3次元CADによる図面作成やモデリング等ができるように機械設計に関する知識と技術を基本から学びます。また、機械設計に必要となる力学や機械要素(ねじ、ベアリング等)をはじめ、加工精度や製造コストを意識した設計ができるよう工作機械による加工と測定も行います。
訓練目標
設計補助に必要な力学・機械要素・加工法の知識を理解した上で、JIS製図に基づいた2次元CADによる製図作業、3次元CADによるモデリング作業ができる。
訓練期間
- 6カ月
- 7カ月(導入講習付きコース)
- 導入講習の概要
訓練内容 機械製図と2次元CAD、機械分解・組立製図実習など
1.機械製図と2次元CAD
投影法やJIS機械製図法を理解し、2次元CADで図面を描けるようにCADの操作を基本から学びます。
2.機械工作(加工・測定)実習
加工精度を理解し、製造コストを意識した実践的な製図を描くために、ボール盤、旋盤、フライス盤などによる加工と測定器の使い方を学びます。
3.機械分解・組立製図実習
機械装置を分解し、サイズ公差・幾何公差を検討してスケッチ製図を行い、部品図を作成します。さらに2次元CADを用いて組立図を作成します。
4.力学・機械要素
設計技術者に必要な力学の基礎を学びます。また、機械設計に不可欠な機械要素(ねじ、ピン、ベアリングなど)の規格や使用方法を学びます。
5.3次元CADによるモデリング実習
モデリングや部品の組立てによる干渉チェックなどの手法を学びます。さらに、設計変更など自ら課題を考え、その成果を発表するなど、応用力を身に付けます。
6.企業実習
企業実習
CADオペレーターの仕事
さまざまな建物や機械などをつくるには、そのイメージを伝えるためにスケッチや設計図が必要です。
CAD(Computer Aided Design)とは、コンピュータを使ってデザイン(作図・設計)することです。そのCADを使って、各種の図面を正確に描くのがCADオペレーターです。
CADオペレーターは、企業の設計部門やデザイン会社などで働いており、機械、電気、建築、インテリアなどさまざまな図面をコンピュータを使って、設計の規格で決められた記号や作図コマンド(入力する記号)を入力して、作図をします。
CADオペレーターは、まず、手描きや書き込みのある図面、ラフスケッチなど、CAD化する図面を受け取ります。次に、CAD化する図面の種類によって、それぞれ決められた記号、コマンドを入力し、設計者の意図を読み取りながら、正確に図面を作成します。CADソフトには、いろいろ種類があり、数種類のソフトを使いこなす必要があります。そして、入力が終わると図面を印刷してチェックし、完璧な図面に仕上げます。
就職後の仕事例(求人票から)
- 2D-CAD、3D-CADによる設計、設計支援を中心に、自動車、工作機械、家電、AV機器などの設計開発
- 設備、プラント、建築関係などにおける機構、光学、構造、筐体、金型、板金、樹脂の各種図面制作
- 機構系2D-CAD、3D-CAD(CATIA・I-DEAS・Creo・Solid Worksなど)のオペレーション・モデリング業務
- アルミ・鉄などの金属加工製品(自動車部品)の製作、自動プレス機・金型マシン・レーザー加工機・NC旋盤などのオペレーティング、CADによる設計製図業務
- マシニングセンタをはじめとした最新のNC加工機を導入した機械加工専用の工場などでの業務
- 自動車エクステリア・インテリアなどの設計や各種設計検討
- 2D/3D-CADによる図面作成、CAMモデリングデータ作成、NCデータ作成
- 3次元CADによる自動車・家電・精密機器などの設計・開発・構造解析・モデリング
- 各種産業機械及びプラントなどのエンジニアリング補助(アシスタントエンジニア)を行うCADオペレーター、製品図面の作成及び変更などの業務
- 自動車エンジン用部品の設計図面のモデリングやオペレーション業務
- Auto-CADによるプレス機械・金型などの機械設計及びトレーサ業務
- 2次元CADによる金型設計、製図、自動車の金型を作るためのCAD/CAMデータ製作
- CAD/CAMシステムによる精密板金データ展開作業、プレス機械などの機構設計、機械設計補助