ポリテクセンター岡山 CAD・NC機械科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
私たちの身の回りには様々な機械があり、ものづくりの技術・技能が重要視されています。
訓練では、機械を構成する材料や製図法・加工法などの基礎知識、コンピュータを利用した2次元CADによる図面作成と3次元CADによるモデリング手法を学びます。さらに、NC工作機械のプログラミングとオペレーティング、CADデータからCAMによりNCプログラムを作成する技術を習得します。
訓練全体(6ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 機械製図を理解し、2次元CADにより、様々な機械図面を作成することができる。
- 切削加工基本とNC機械のプログラミング及び加工ができる。
総訓練時間
- 675時間
訓練内容 機械製図CAD、マシニングセンタ作業など
(1)機械製図CAD
機械図面の読み方、CADでの作図を習得します。
図面の規格、線の引き方などの機械図面の作成に必要な知識、技能を習得します。
(2)2次元CAD応用
2次元CADの効率的な使用方法、部品図・組立図及び機械要素図面(ねじ、軸、歯車など)の作図を習得します。
(3)3次元CAD作業
3次元CADの基本知識や操作方法を通じて、立体を表現できるソリッドモデルの作成方法等を習得します。
【使用ソフト:SolidWorks2017】
(4)NC旋盤作業
普通旋盤及びNC旋盤を用いて、機械部品を加工するために必要な知識・技能を習得します。
(5)マシニングセンタ作業
フライス盤、ボール盤及びマシニングセンタを用いて、機械部品を加工するために必要な知識・技術を習得します。
(6)CAM
CAMを使用し、CADデータからNCプログラムを作成する技術を学びます。単純形状や複雑な曲面形状を加工できる技術を習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
機械工、CADオペレータ
機械工の仕事
工作機械を用い、さまざまな金属に、切る・削る・穴を開ける・溝を切る・磨き上げるなどの加工をするのが、機械工です。
違う形状のものを少量だけ加工する場合は、人の手で操作する汎用機械を使用します。
まず製品の図面に基づいて、材質・加工精度に応じた刃物を選び、角度や削る量、回転数、送りの速度などを決めます。そして、機械の設定が終わったら、知識や技術・経験を駆使して、材料を要求された形に加工します。
同じ形状のものを大量に加工する場合や、より複雑な形状のものを加工する場合は、加工条件を数値化し、連続自動加工するNC工作機械を使います。NC工作機械では、要求される精度を出すため、最適な加工条件を正確にプログラミングします。次に設定が終わったら、精度を確認するための試し削りを行います。試作品を正確に計測し、必要に応じて何度でもプログラムを修正します。そして、連続的に自動加工します。機械工には、期限内に、決められた数の製品を、図面通りに正確に加工することが求められます。
機械加工により得られる代表的な工業製品には次のようなものが挙げられます。
自動車用部品、電化製品用部品
金型(自動車部品用金型、携帯電話用金型、各種プラスチック製品用金型など)
CADオペレータの仕事
顧客の計画や意図を満足するように、設計者の指示のもと、図面や3次元モデルを作成するのがCADオペレータです。
CADで作成されたデータは、製作現場で活用されるだけでなく、見積り・調達・解析・保全など幅広い分野に役立てられます。
CADオペレータには、CADの利用技術が求められるだけでなく、設計者との正確な意思疎通を図るために、図面を正確に読み描きできる技能・専門用語の意味や実際の加工に必要となる知識・周辺の幅広い技能技術を習得することが求められます。