秋田県で職業訓練の電気工事士コースでは、ポリテクセンター秋田(秋田県潟上市天王字上北野4-143)の電気設備技術科で、電気設備や消防設備の施工技術、施工図面の作成、材料などの見積書の作成等、電気工事士や消防設備士として必要な幅広い知識・技術を習得します。
ポリテクセンター秋田 電気設備技術科
電気工事分野では、電気設備や消防設備の施工技術、施工図面の作成、材料などの見積書の作成等、電気工事士や消防設備士として必要な幅広い知識・技術を習得します。
電気制御分野では、工場などの機械における制御盤の作成、制御設計、補修に関する知識・技術を習得します。
電気設備講座・電気工事士コースの学科と実技
1.「一般用電気設備工事Ⅰ」
電気は生活に必要不可欠なものであり、ビル、商店、デパート、一般住宅など建物には必ず電気が通っています。一般用電気工作物(電気を使用するために設置する工作物)の設計、工事、試験、検査に関する基礎となる部分の技術及び関連知識を習得します。
2.「一般用電気設備工事Ⅱ」
ケーブル配線・金属管配線・合成樹脂管配線・リモコン配線など各種の電気配線工事に関する技能・技術を習得します。
3.「CAD活用・情報活用技術」
CADソフトを使って電気配線図を作成し、電気工事の施工に必要な図面の読み方、書き方を習得します。また、図面から工事に必要な材料の積算や見積書の作成方法を習得します。
4.「有接点シーケンス・PLC制御」
シーケンス制御は道路の信号機や工場の生産ラインで動く機械などに使われています。有接点シーケンスでは主に制御回路の配線作業を習得し、PLC制御では専用の機器(PLC)を用いてより複雑な制御の設計方法を習得します。
5.「制御盤制作・受変電設備」
制御盤制作ではシーケンス制御回路を制御盤に収め、制御盤の動作確認までの一連の作業を習得します。受変電設備では、高圧で受電している受変電設備の各種機器について理解し、関連する知識を習得します。
6.「消防設備工事」
消防関係法令や製図の知識を習得します。また、熱感知器や煙感知器などの取付けを行い、機器の仕組みや施工方法を習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
電気工事の仕事
電気工事とは屋内配線工事の場合、工場や一般家屋に引込まれた電力線から、屋内の照明やコンセント、使用する各種電気器具への配線工事を行う仕事です。近年のオール電化や太陽光発電設備の普及に伴い、電気設備の設置、施工、点検、修理等の仕事に関する関心の高まりと共に、生活になくてはならない信頼性を求められる、社会的責任のある職種になっています。電気工事をするためには国家資格である「電気工事士」の資格が必要になります。
電気工事士のお仕事(第二種電気工事士・第一種電気工事士)
電気工事士とは、電気設備の工事・取扱の際に必要な国家資格です。試験には学科試験(CBT/筆記)と技能試験があり、両方に合格することで、電気工事士資格を取得できます。
建設に係る電気工事
建設電気工事は、工場やビル、事業所、病院、住宅などのあらゆる建設物の屋内・屋外電気設備の設計や施工を行います。コンセントや照明器具の取り付けはもちろん、身近なところでは、エアコンの設置工事も電気工事士の資格がないと行うことができません。さらには、大型機器の制御回路のメンテナンスや変電設備の配線など、電気に係る様々な作業を行います。
建物を新築する際には、電気配線の設計・施工、配電盤や電気設備の設置を行うなど、電気に係る工事をゼロから行います。また、リフォームや改修工事では新たな配線や電気設備を追加する工事を行うなど、仕事の範囲は幅広く、多種多様な工事に関わります。
鉄道に係る電気工事
鉄道電気工事は、鉄道の安全な運行を支える仕事です。
鉄道に係る電気設備は実に多岐に渡ります。世界トップレベルの正確な運行が行われている日本の鉄道は、電車に電気を送る架線、運行を支える信号システム、踏切、駅の照明や通信設備だけでなく、電力を供給するための発電所や変電所など、多くの電気設備に支えられています。
これらの電気設備の施工や保守業務を行う仕事が鉄道電気工事です。
第二種電気工事士
工事できる範囲
一般住宅や小規模な店舗などの600ボルト以下で受電する設備の工事に従事できます。
免状取得条件・講習受講義務
第二種電気工事士試験(学科(筆記)・技能)に合格すれば、申請することで誰でも免状を取得することができます。また、第二種電気工事士の免状には有効期限はなく、一度取得すれば更新の必要はありません。
就職・転職状況
第二種電気工事士の募集はビルメンテナンスの仕事や一般の電気工事会社などでは第二種電気工事士を優遇して採用しているケースが見られます。年収は400万円台~500万円台の募集が多いようです。
第一種電気工事士
工事できる範囲
第二種電気工事士が行えるの範囲に加えて、最大電力500キロワット未満のビルや工場、大規模な店舗などの工事に従事できます。
免状取得条件・講習受講義務
免状申請には第一種電気工事士試験(学科(筆記)・技能)の合格に加え、3年以上の実務経験が必要となります。さらに、第一種電気工事士の免状にも、第二種同様有効期限はありませんが、5年に一度、定期講習を受講する法令上の義務があります。また、返納の制度は第一種電気工事士のみに設けられています。
就職・転職状況
第一種電気工事士資格保持者のの高年齢化が問題となっており、第一種電気工事士の資格を取得していることで条件のよい就職・転職の可能性が高くなります。
第一種電気工事士の保持者では、インフラ関連、公共工事関連での求人も多く、全体的に第二種電気工事士よりも年収は高く、経験次第で年収700万円~800万円という仕事も少なくありません。
職業訓練と雇用保険の失業給付(基本手当・受講手当・通所手当)
基本手当とは
雇用保険の被保険者の方が離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職するために支給されるものです。雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。
受給期間の延長とは
失業保険をもらっている期間中にハローワークから紹介され公共職業訓練を受講すると失業保険(雇用保険)の受給期間は延長されます。原則として所定給付期間日数の2/3の受給日数を受け終わるまでに訓練を開始しないと訓練給付延長は受けられません
この訓練延長給付は、以下の3つの期間に適用されます。
- 訓練などを受けるために待機している期間
- 訓練などを受講している期間(最長で2年)
- 訓練などの終了後に再就職が困難な期間(最長30日)
職業訓練は3カ月、6カ月のコースが多く設定されていますが、若年層向けのコースには1年または2年間受講するコースも開設されています。この制度を上手に利用すると、本来の所定給付日数が90日しかない人も元の日数に加えて職業訓練を受給する期間分だけ支給日数が延長されることになります。
受講手当とは
受講手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に支給されます。支給の対象となるのは、基本手当の支給の対象となる日のうち公共職業訓練等を受けた日です。
受講手当の日額は500円です。受講手当の上限額は20,000円です。
通所手当とは
通所手当は、受給資格者の住所又は居所から公共職業訓練等を行う施設へ通所するために交通機関、自動車等を利用する場合に支給されます。
通所手当の月額は通所方法によりますが、最高42,500円までです。
支給対象にならない日がある月については日割により減額して支給されます。
求職者支援訓練も対象に
雇用保険の受給資格者に対して公共職業安定所長が受講を指示する公共職業訓練等の対象に「求職者支援訓練」が追加されました。
これによって、雇用保険の受給資格者が求職者支援訓練の受講を開始する場合、訓練実施期間中に訓練延長給付(受給期間の延長)及び技能習得手当等(受講手当・通所手当)を受給することができるようになりました。