ポリテクセンター岐阜 CAD/CAM技術科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
2次元CADシステムによる図面作成及び3次元CAD/CAMシステムによる金型のモデリングと加工データ作成、CNC工作機械による機械加工の知識及び技能を習得します。また、訓練終了時の仕上がり像を2つ設定し、関連職種に幅広く対応できるようにしています。
訓練全体の目標人材像(訓練目標)
- 2次元CADによる機械の図面作成と、3次元CADによるモデリング及び金型の設計ができる。
- マシニングセンタによるプログラミング及び加工ができ、CAMによるNCデータの作成ができる。
総訓練時間
- 771時間(本訓練681時間+導入訓練(橋渡し訓練)90時間) ※6月・12月入所
- 681時間 ※4月・7月・10月・1月入所
訓練内容 機械製図とCAD、射出成形金型・金型仕上げなど
1.導入訓練(橋渡し訓練) ※6月・12月入所実施
社会人としての基礎能力、ITリテラシー、CAD/CAM技術科の専門基礎を学びます。
2. 機械製図とCAD基本
機械製図及び2次元CAD(製図一般、機械製図及び関連規格、機械要素)に関する技術及び関連知識を習得します。
※CADとは、computer aided design(コンピュータ支援 設計)の略。設計支援ソフトとして、設計の現場で使われている。
3.3次元CAD基本
3次元CADシステムによる部品作成に関する技能及び関連知識を習得します。
※使用:3次元CAD:SOLID WORKS
トヨタ自動車株式会社が使用しているCATIAと同じ会社が作成した、CADソフト。
そのため、CATIAと完全互換性を持っているため、岐阜県の多くの企業が使用している。またCAD初心者の方にも扱い易くなっている。
4. 3次元CAD応用・品質管理基本
3次元CADによる金型設計に関する応用技術(モデリング)の関連知識、QC手法に必要なデータ処理に関する技能及び知識を習得します。
5. マシニングセンタ作業
切削加工作業に必要な基礎的技能及び関連知識を習得し、マシニングセンタの基礎知識とプログラミングの手法、加工のためのマシニングセンタ作業に関する技能及び知識を習得します。
6. CAM応用
CAMシステム及びその周辺技術の全般を知り、操作とNCデータ作成方法と関連知識を習得します。
※CAMとは、CADで作成したモデルを用いて、パソコン上で加工のシミュレーションを行い、加工プログラムを作成するソフト。金型など曲面を持つ製品を作るために使われているため、金型加工に必須のソフトになっている。
7.射出成形金型・金型仕上げ
射出成型金型の製作をとおして、汎用工作機械、NC工作機械、CAMを用いた加工、三次元測定機による精度検査の手法及び金型などの仕上げ・組立に関する技能を習得し、射出成形による製品の成形を行います。
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
CADオペレータ、NCオペレータ、機械加工技術者
CADオペレータの仕事
設計現場で、機械の設計、特に岐阜県近辺では自動車、航空機の設計にCADが使用されており、CADを使用して設計、製品の図面を作成する仕事をCADオペレータという。
CADには図面を描くことに適した2次元CAD、設計するのに適した3次元CADがある。2次元CADでは製品形状、寸法、加工方法などを示した図面を作成する。また、この図面は、加工現場で使用され製品を加工するときに必須のものになっているため、図面にはだれが読んでも読み間違いが無いように図面の描き方がJIS(日本工業規格)により定められている。そのため、CADオペレータはCADの操作だけではなく図面の描き方(機械製図)の知識が必要である。
3次元CADオペレータは、ものつくりの花形ともいえる設計の部分を担当する。3次元CADを利用して、製品の形状、機能、仕様の検討を行う。また、3次元のモデルに材料を適用して、パソコン上で製品の質量などを測定することが出来る。さらに。3次元CADで作成したモデルを用いて、製品の強さ、熱変形、水や空気を流した時の流動解析なども行える。
そのため、3次元CADオペレータは、ものつくりの現場で必須の職種である。
NCオペレータの仕事
NCオペレータは、NC工作機械(自動工作機械)を扱う職種である。マシニングセンタ(MC)を代表とするNC工作機械は他にも5軸加工機などがあり、加工現場の主役となっている。
NCオペレータは、このNC工作機械を実際に操作する人、機械を自動に動かすためのプログラムを作成する人、または、両方を行う職種である。