高知県で職業訓練の電気工事士コースでは、ポリテクセンター高知(高知市桟橋通四丁目15-68)の電気設備技術科で、一般用電気工作物の工事・試験・検査、電灯配線の設計、消防設備・防犯設備、シーケンス制御、PLC制御、受変電設備、LAN工事に関連する技能及び関連知識を習得します。
ポリテクセンター高知 電気設備技術科
一般用電気工作物の工事・試験・検査、電灯配線の設計、CADを用いた配線図の作成、消防設備・防犯設備、シーケンス制御、PLC制御、受変電設備、LAN工事に関連する技能及び関連知識を習得します。
電気設備講座・電気工事士コースの学科と実技
1.「電気設備工事(基礎)」
住宅電気設備等の設計、工事、試験、検査に関する技能と関連知識を習得します。
2.「電気設備工事(実践)」
電気工作物の施工課題を通じて、工事に関する技能と関連知識を習得します。
3.「CAD活用技術」
CADを用いた屋内配線図の作成と照明器具の選定に関する技能と関連知識を習得します。
4.「防災設備工事」
自動火災報知設備の施工・点検に関する技能と関連知識を習得します。
また、ホームセキュリティ設備の技能と関連知識も習得します。
5.「シーケンス制御」
リレーやタイマによるランプの制御やモータ制御、PLCによる制御及び電子回路による制御に関する技能及び関連知識を習得します。
6.「その他の電気設備工事」
高圧受変電設備の知識及びエアコンの施工方法を習得します。また、LANケーブルの作成と測定試験の技能及び関連知識を習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
電気工事作業者の仕事
電気工事業は『働きやすい・暮らしやすい環境』を創る仕事です。
電気工事業は、灯りや生活家電などを中心に快適な生活環境を創り出す仕事です。
また、ビルや工場などにおいては事務機器・設備機器を中心に、生産性の向上や省エネルギー対策などにも深く係わっています。
訓練により就職可能な主な仕事
配管工
(電気設備科に関連する項目としては)住宅などの空調機設備の設置、保守、点検等に従事します。
施工管理技術者
施工の計画や現場での施工管理を行ないます。上位資格である電気施工管理技士の資格が必要です。(要実務経験)
電気技術者(強電)
工場などで設備や自動化ラインの保守、メンテナンスを行います。上位資格である電気主任技術者が必要となる場合もあります。
ビル管理技術者
ビル、マンションなどで設備の保守、点検、修理などを行います。クリーニング等の仕事も含まれます。上位資格である電気主任技術者が必要となる場合もあります。
制御盤製作、計装盤製作
電気制御機器の制御盤、計装盤を製作、現地据付、不良時の保守を行います。
電気通信技術者
電話線や光ファイバーなど通信線路の敷設、保守を行います。建柱など土木の仕事も含まれます。工事担任者資格や特殊無線の資格が必要となる場合もあります。
消防設備工事
住宅、ビル、工場などの火災報知設備や消化設備の施工、点検を行います。消防設備士の資格が必要です。
CATV工事、弱電工事
ケーブルテレビやケーブルテレビを利用した通信線路の施工、保守、修理などを行います。
セキュリティ工事
住宅、ビル、工場などの防犯設備の施工、管理、点検、修理を行います。
CADオペレーター
CADを利用して平面図に電気回路図、電気施工図の作成を行います。CADの知識、建築図面の知識、電気図面の知識が問われます。
電気機器、電気材料販売業務
各種現場に必要な電材や電気設備機器、工具の卸を行います。営業の仕事が含まれます。
電工
住宅などの電気工事施工に従事します。高所作業、重量物などがあります。
任意に取得できる資格
訓練期間中に受講者の皆さんが習得した技能を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。
第二種電気工事士
上期 筆記試験日程 5月下旬/実技試験日程 7月中旬
下期 筆記試験日程 10月上旬/実技試験日程 12月中旬
第一種電気工事士
筆記試験日程 10月上旬/実技試験日程 12月中旬
消防設備士(乙4類)
試験日程 7月末、12月上旬
技能検定
電気機器組立て(シーケンス制御作業)、機械保全(電気系保全作業)
電気工事士のお仕事(第二種電気工事士・第一種電気工事士)
電気工事士とは、電気設備の工事・取扱の際に必要な国家資格です。試験には学科試験(CBT/筆記)と技能試験があり、両方に合格することで、電気工事士資格を取得できます。
建設に係る電気工事
建設電気工事は、工場やビル、事業所、病院、住宅などのあらゆる建設物の屋内・屋外電気設備の設計や施工を行います。コンセントや照明器具の取り付けはもちろん、身近なところでは、エアコンの設置工事も電気工事士の資格がないと行うことができません。さらには、大型機器の制御回路のメンテナンスや変電設備の配線など、電気に係る様々な作業を行います。
建物を新築する際には、電気配線の設計・施工、配電盤や電気設備の設置を行うなど、電気に係る工事をゼロから行います。また、リフォームや改修工事では新たな配線や電気設備を追加する工事を行うなど、仕事の範囲は幅広く、多種多様な工事に関わります。
鉄道に係る電気工事
鉄道電気工事は、鉄道の安全な運行を支える仕事です。
鉄道に係る電気設備は実に多岐に渡ります。世界トップレベルの正確な運行が行われている日本の鉄道は、電車に電気を送る架線、運行を支える信号システム、踏切、駅の照明や通信設備だけでなく、電力を供給するための発電所や変電所など、多くの電気設備に支えられています。
これらの電気設備の施工や保守業務を行う仕事が鉄道電気工事です。
第二種電気工事士
工事できる範囲
一般住宅や小規模な店舗などの600ボルト以下で受電する設備の工事に従事できます。
免状取得条件・講習受講義務
第二種電気工事士試験(学科(筆記)・技能)に合格すれば、申請することで誰でも免状を取得することができます。また、第二種電気工事士の免状には有効期限はなく、一度取得すれば更新の必要はありません。
就職・転職状況
第二種電気工事士の募集はビルメンテナンスの仕事や一般の電気工事会社などでは第二種電気工事士を優遇して採用しているケースが見られます。年収は400万円台~500万円台の募集が多いようです。
第一種電気工事士
工事できる範囲
第二種電気工事士が行えるの範囲に加えて、最大電力500キロワット未満のビルや工場、大規模な店舗などの工事に従事できます。
免状取得条件・講習受講義務
免状申請には第一種電気工事士試験(学科(筆記)・技能)の合格に加え、3年以上の実務経験が必要となります。さらに、第一種電気工事士の免状にも、第二種同様有効期限はありませんが、5年に一度、定期講習を受講する法令上の義務があります。また、返納の制度は第一種電気工事士のみに設けられています。
就職・転職状況
第一種電気工事士資格保持者のの高年齢化が問題となっており、第一種電気工事士の資格を取得していることで条件のよい就職・転職の可能性が高くなります。
第一種電気工事士の保持者では、インフラ関連、公共工事関連での求人も多く、全体的に第二種電気工事士よりも年収は高く、経験次第で年収700万円~800万円という仕事も少なくありません。
職業訓練と雇用保険の失業給付(基本手当・受講手当・通所手当)
基本手当とは
雇用保険の被保険者の方が離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職するために支給されるものです。雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。
受給期間の延長とは
失業保険をもらっている期間中にハローワークから紹介され公共職業訓練を受講すると失業保険(雇用保険)の受給期間は延長されます。原則として所定給付期間日数の2/3の受給日数を受け終わるまでに訓練を開始しないと訓練給付延長は受けられません
この訓練延長給付は、以下の3つの期間に適用されます。
- 訓練などを受けるために待機している期間
- 訓練などを受講している期間(最長で2年)
- 訓練などの終了後に再就職が困難な期間(最長30日)
職業訓練は3カ月、6カ月のコースが多く設定されていますが、若年層向けのコースには1年または2年間受講するコースも開設されています。この制度を上手に利用すると、本来の所定給付日数が90日しかない人も元の日数に加えて職業訓練を受給する期間分だけ支給日数が延長されることになります。
受講手当とは
受講手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に支給されます。支給の対象となるのは、基本手当の支給の対象となる日のうち公共職業訓練等を受けた日です。
受講手当の日額は500円です。受講手当の上限額は20,000円です。
通所手当とは
通所手当は、受給資格者の住所又は居所から公共職業訓練等を行う施設へ通所するために交通機関、自動車等を利用する場合に支給されます。
通所手当の月額は通所方法によりますが、最高42,500円までです。
支給対象にならない日がある月については日割により減額して支給されます。
求職者支援訓練も対象に(
雇用保険の受給資格者に対して公共職業安定所長が受講を指示する公共職業訓練等の対象に「求職者支援訓練」が追加されました。
これによって、雇用保険の受給資格者が求職者支援訓練の受講を開始する場合、訓練実施期間中に訓練延長給付(受給期間の延長)及び技能習得手当等(受講手当・通所手当)を受給することができるようになりました。