ポリテクセンター京都 電気設備技術科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
「電気」は、日常生活に欠かせない大切なものです。そのような目に見えない「電気」も正しい施工をしないと漏電や感電等による火災や人身事故などの電気災害や、電気設備が故障するといったトラブルが発生します。このような電気災害等を防ぎ電気を安全に使用できるために、電気設備の配線施工、保守・点検を適確にできる人材が求められています。
当科では、そのような人材を育成するために、基礎から実習を通してカリキュラムを設定し、「電気」に関連する職種に幅広く対応できるようにしています。
訓練全体(6ヵ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 照明、コンセント、分電盤などの一般用電気設備の工事、保守管理ができる。
- 高圧受変電設備などの自家用電気設備の工事、保守管理ができる。
- 防災設備、通信設備の工事、保守管理ができる。
- 工事の自動化設備(シーケンス制御)の敗戦、修理ができる。
総訓練時間
- 674時間(令和2年4月開講コースより)
訓練内容 「自家用電気設備工事」「通信設備利用技術」・「LAN構築技術」など
1,2.「一般用電気設備工事Ⅰ・Ⅱ」
屋内配線工事に必要な基本的技能及び知識(電気理論、電気測定法(テスタ、絶縁抵抗計、接地抵抗計)、電気配線図など)を習得し、ケーブル配線工事、金属管・可とう電線管・金属線ぴ配線などの各種電線管工事、比較的大規模な設備で使用されているリモコン配線などの電気配線施工技術を習得します。
3.「自家用電気設備工事」
ビルや工場では一般家庭よりも大容量の電力が供給されていますが、そのような場所には「受変電設備」という高い電圧で大電力を受け取り、使いやすい電圧へ変換する設備があります。その設備の構成、施工法、保守・検査法を習得します。
「CAD活用技術」
CADの基本操作及び屋内配線図(電気配線図)作成の技能及び関連知識を習得します。
4.「シーケンス制御回路組立」
工場の生産設備、自動化ライン等で活用されている「シーケンス制御技術」を、構成する機器の役割・動作を理解するとともに基礎から習得します。さらに、シーケンス制御をプログラムで動作させる「PLC制御」の機器構成、入出力配線、プログラミング法を習得し、電気機器・制御機器の配線組立て、保守・点検ができる技術を習得します。
5.「防災設備工事」
消防設備の中の自動火災報知設備及びホームセキュリティに関して、設備の役割・機能、設置基準、関係法令等を学び、工事、保守に関する技術を習得します。
6.「通信設備利用技術」・「LAN構築技術」
建物の電気設備に含まれるTVアンテナ設備、LAN配線等の通信設備工事実習を簡易的に実施し、電気設備工事の関連技術として習得します。また、光ファイバの種類、特性を学び、その接続法、測定法、さらに実際の伝送路で使用されているクロージャ(収納箱)からの光ケーブル引込み実習を交え、光通信施工全般の技能・技術を習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
電気工事作業者
電気工事作業者の仕事
- 電気工事作業者は、建物を建設する時に、電気の配線を行い、分電盤やコンセント、照明器具などを取付けて、電気が使える状態を作ります。また、修理や修復工事も行います。
- 電気工事作業者は、まず、設計図に基づいて、日程、人数、資材などの作業プランを立てます。
- そして、設計図を基に、電線を通す配管と配線を作ります。木造建造物の場合は、天井や壁に主な配管を行い、そこからコンセントやスイッチに通じる配線を行います。
- 作業は、一般的に通常、数人のグループで行われるため、相互のコミュニケーションが重要です。
- また、現場では、天井裏や床下での作業、ビルの場合は、高所での野外作業や、厳しい気象条件の中で行う場合もあります。
- キャリアアップしていくに従い、現場だけでなく、施工管理、設計、積算などの仕事もします。
- 作業が終わると、誤りがないか確認や試験を行います。