京都府では、保育人材不足の解消のため、「子育て支援員研修」を開催し、子ども・子育て分野の新たな担い手である「子育て支援員」を養成しています。子育て支援員研修「地域保育コース(地域型保育)」(京都府保育協会)などがあり、研修修了者には、京都府が認定証を交付しています。
京都府子育て支援員研修
京都府では、子育て経験者や高齢者などがお持ちの経験や能力を活かし、やりがいと達成感を持って子育て支援現場で活躍いただけるよう「子育ての達人」プログラムを追加し、全国共通科目と併せて、今年度、府内各地域で順次開催します。
子育て支援員とは
子ども・子育て支援新制度がスタートし、保育所や放課後児童クラブ、子育てひろばなど地域の子育て支援サービスを支える人材が求められています。
このため、国では子育て支援のそれぞれの現場で必要となる知識や技能等を習得するための全国共通の「子育て支援員研修制度」が創設されました。
子育ての達人コース
高齢者の方などが、紙芝居やコマ回しなどの昔遊びなど、ご本人が持つ経験や能力を子育て支援に活かし、様々な現場で活躍いただくことを想定したコースです。【京都府オリジナル】
受講費用
研修講座の参加費は無料です。ただし、会場までの交通費は自己負担となります。
(研修全般に関する問合せ)京都府健康福祉部こども・青少年総合対策室
京都府健康福祉部こども・青少年総合対策室(保育・子育て支援係)
電話:075-414-4581
京都府 子育て支援員研修
事業委託先:一般社団法人 京都府保育協会
研修コース | 開催地・定員 | 開催日 |
基本研修 | 7会場・各30~40人 | 7月~8月 各会場2日間 |
地域保育コース(共通科目) | 3会場・各30~40人 | 9月~10月 各会場3日間 |
地域保育コース(地域型保育) | 3会場・各30~40人 | 10月~11月 各会場2日間 |
地域保育コース(一時預かり) | 2会場・各30人 | 11月~11月 各会場2日間 |
地域保育コース(ファミリーSC) | 1会場・30人 | 11月~12月 各会場2日間 |
地域子育て支援コース (利用者支援基本) | 1会場・30人 | 2月 |
地域子育て支援コース (利用者支援特定) | 1会場・30人 | 2月 |
地域子育て支援コース (拠点) | 4会場・各30人 | 11月~12月 各会場2日間 |
放課後児童コース | 2会場・各30人 | 2月 |
社会的養護コース | 2会場・各30人 | 2月 |
研修内容(研修コース・カリュキュラムなど)
(スケジュール例) 子育て支援員研修(基本研修・専門研修1・2・3)
(1)基本研修:2日間
(2)専門研修1(共通科目):3日間
(3)専門研修2(地域型保育事業):1日間
見学実習:2日間
(4)専門研修3(一時預かり事業):1.5日間
子育て支援員が働く施設は、保育園から子育て支援センターと幅広いことから、各施設の特徴に応じた内容を学ぶ、専門研修が設けられています。基本研修と専門研修とはどのような資格研修なのでしょうか。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
基本研修
基本研修では、子育て支援の基盤を作るために、子育て支援員とはどんな役割を持つかや子どもへの関わり方について学ぶことができます。基本研修では、以下の8科目を合計8時間で学んでいきます。子育て支援に関する基礎的な知識・原理・技術・倫理を修得することで、子育て支援員としての自覚を持つことが目的となっているようです。
(1)子ども・子育て家庭の現状(60分)
(2)子ども家庭福祉(60分)
(3)子どもの発達(60分)
(4)保育の原理(60分)
(5)対人援助の価値と倫理(60分)
(6)子ども虐待と社会的養護(60分)
(7)子どもの障害 (60分)
(8)総合演習(60分)
専門研修
専門研修では、子育て支援の各事業に関する特徴や専門的知識を学ぶことができます。
以下の4コースから自分の希望するコースを受講することが可能です。
<地域保育コース>地域型保育・一時預かり・ サポート センター
地域保育コースでは、共通科目と「地域型保育」「一時預かり事業」「ファミリー・ サポート・ センター」の3つの選択科目を受講することができます。
共通科目では乳幼児の発達や心理、安全確保など保育に関する基本的な理念と知識を学びます。
所要時間は12科目15~15.5時間となっています。選択科目ではいずれの科目も各事業の概要と理念、保護者対応などが学ぶことができます。科目によっては見学オリエンテーションが含まれることもあるようです。選択科目の所要時間はそれぞれ以下の通りです。
地域型保育:6科目6~6.5時間と2日以上の見学実習
一時預かり事業:6科目6~6.5時間と2日以上の見学実習
ファミリー・ サポート・ センター:4科目6.5時間
<地域子育て支援コース>利用者支援・地域子育て支援拠点
地域子育て支援では、対象となる事業の形態がさまざまあることから、3つのカリキュラムから1つを選んで受講します。カリキュラムの種類と所要時間は以下の通りです。どのカリキュラムも、各事業の概要と基本的知識を学び、事例検討などを通して理解を深めていくようです。
基本型:9科目24時間
特定型:5科目5.5時間(地域の実情に合わせて科目を追加する場合もあり)
地域子育て支援拠点事業:6科目6時間
<放課後児童コース>放課後児童クラブの理解
放課後児童クラブの理解、子どもの理解のための基礎知識、子どもの育成支援、安全・安心への対応などを学んでいくコースです。放課後児童クラブの補助員は、基本的に放課後児童支援員の業務全般を担っていくという考え方をもとに、新たな子ども観や現代の子育て環境の変化などを理解するための内容となっているようです。
研修の所要時間は、6科目9時間となっています。
<社会的養護コース>虐待を受けた児童などの社会的養護
「社会的養護の入口」として、社会的養護の基本的理念・知識・技術を学んでいくコースです。虐待を受けた児童などの社会的養護を必要とする子どもの理解といった、社会的養護の基本的な理解や支援技術などを学ぶことができます。
研修の所要時間は、9科目11時間となっています。