ポリテクセンター島根 機械・CADオペレーション科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
機械部品製造業に必要な図面作成・切削加工技術を習得します。
機械加工に関する幅広い技能の習得を目指します。
訓練目標
機械加工に携わる職種への就職を目指して、「機械加工」に必要な「図面」の知識を基礎から習得します。
また、CADによる機械部品の図面作成ができ、各種工作機械による機械部品の加工ができる人材となれるように、実践的な技能・技術および関連知識を習得します。
総訓練時間
- 670時間
訓練内容 機械製図およびCAD、マシニングセンタ作業など
1.機械製図およびCAD基本
機械製図では、日本産業規格(JIS)に基づき、加工を考慮した図面の描き方、図面が意図する加工方法などCADオペレータと加工技術者のための基本知識を習得します。
CAD基本では、2次元CADソフトを使用し、線や円の描き方から各種設定など、図面を作成するための基本的なCAD技術を習得します。
2.3次元CAD基本
3次元CADソフトの基本操作、作図方法の基本から複雑部品の作図方法を例題をもとに習得した後、応用形状の作成練習を行います。
次に、複数の3次元部品の組み立て手法を習得します。また、3次元図面から2次元図面への変換などの作図技能を習得します。
3.情報活用およびCAD応用
パソコンの知識および文書作成、表計算に関する操作方法を習得します。
また、CAD応用では、雛形の作成、異尺度図面の作成など、図面作成に必要なCAD技術を習得します。
4.NC旋盤作業
加工後の測定・検査に必要な測定器の扱い方、および汎用旋盤を使用した実習により、円筒形状の切削加工の基本を習得します。
NC旋盤(コンピュータ制御で動かす旋盤)では、NCプログラミングの方法や機械の各種設定方法を習得します。
5.マシニングセンタ作業
フライス盤を使用した実習により、直方体形状の切削加工の基本を習得します。マシニングセンタ(コンピュータ制御で動かすフライス盤)では、NCプログラミングの方法や機械の各種設定方法を習得します。
6.機械加工課題およびCAM
機械加工課題では、図面を読み、工程の検討、切削条件の設定、加工、測定と課題を通して、切削加工技術を習得します。CAM※3では、CAD図面をもとに加工用NCプログラムデータの作成や加工の効率化を図る技術を習得します。
※1 CAD
(キャド: Computer Aided Design)は、コンピュータ支援設計とも呼ばれ、コンピュータを用いて設計をすること。あるいはコンピュータによる設計支援ツールのこと。
※2 NC
Numerical Controlの略で数値制御の意味。数値制御された工作機械をいう。
※3 CAM
(キャム:Computer Aided Manufacturing)は、コンピュータ支援製造の略語。製品の製造を行うために、CADで作成された形状データを入力データとして、加工用のNCプログラム作成などの生産準備全般をコンピュータ上で行う為のシステムであり、出力されたデータは、CNC化された工作機械に送られて実際の加工が行われる。
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
CADオペレータ
CADオペレータの仕事
さまざまな機械や構造物などをつくりだすためには、まず、そのイメージを伝えるスケッチや図面が必要です。以前は設計者の計画図をもとにトレーサが手描きで詳細を作図していました。現在では、CADオペレータがコンピュータ等を利用し専用CADソフトで迅速に描きます。なお、CADとはコンピュータを使ってデザイン(設計/作図)すること(Computer Aided Design/Drafting)です。
CADオペレータは、機械、電気、建築、インテリアなどさまざまな図面を、コンピュータを使って、製図の規格で決められた図形や寸法などを入力して作図をします。オペレータはまず、手描き図面・スケッチや書き込みのある図面など、CAD化する図面を受け取ります。次に、その図面の種類によって、それぞれ決められた線・図形、数値、記号を入力します。設計者の意図を読み取りながら、正確に図面を作成します。そして、入力が終わると、図面を印刷してチェックし、完璧な図面に仕上げます。また、CADソフトにはいろいろ種類があり、数種類のソフトを使いこなす必要がある場合もあります。