ポリテクセンター愛媛 住宅・福祉リフォーム科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
木造住宅(在来軸組構法)における様々な職種への再就職を目的とし、すでにある程度建築の経験のある方から、まったく経験のない、別の業界から建築業への転職を考えている方まで幅広く、建築の基礎知識および技能について習得するコースです。
具体的には、建築計画に関する3ヶ月で、建築基礎知識を始め、CAD操作技術や福祉住環境関連知識(バリアフリー住宅などの建築計画に関する内容を習得し、訓練内容の総まとめとして、CADでのリフォーム計画および設計、図面作成ができるようになることを目的としています。
リフォーム工事に関する3ヶ月では、大工の基礎技術を習得後、実物大の木造住宅を建築し、内装など各種仕上げ工事を実施します。また、バリアフリーや耐震性を考慮したリフォーム工事も実施します。実際に施工することにより、より深く木造住宅の構造(成り立ち)について習得することを目的としています。
訓練全体(6ヵ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 木造住宅の改修に必要な構造、法規、各種申請について理解し、図面作成ができる。
- 木造住宅の構造部材、内装に関する施工(断熱施工を含まない)及び内装改修ができる。
総訓練時間
678時間(6ヵ月コース)
訓練内容 「住宅図面作成」「リフォーム計画・工事」
1.「大工の基本作業」
・のこぎり、のみ、かんな等、大工道具の基本的
な使い方
・継手、仕口(釘などを使わずに木を組み合わせ
る加工)の製作
・建築に係る電動工具に関する知識・技術
2.「木造住宅の工事」
・木造住宅の骨組みになる土台、柱、梁の組み立
て及び製作
・床、壁、天井の下地作業
・フローリングや壁紙などの仕上げ作業
3.「リフォーム計画・工事」
・バリアフリー(段差解消、手すりの取付け等)
を基本としたリフォーム計画の作成
・リフォーム工事
・実際に車いすを用いたリフォーム計画の検証
・解体工事
4.「建築の基礎知識」
・建築製図の基本及び図の読解
・耐震、耐風などの構造計算、建築に係る法規
・一からつくる住宅設計
・住宅の性能評価
5.「住宅図面作成」
・パソコンを用いた図面の作成
2次元CAD(Jw_CAD)
3次元CAD(マイホームデザイナー)
・住宅ローン、自己資金計画
6.「福祉住環境整備・インテリアコーディネート」
・高齢者、障がい者のための住環境整備
(バリアフリー)
・住宅模型の製作
・住宅のインテリアコーディネート
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
施工管理技術者、建築大工、内装仕上工、木造住宅設計者、CADオペレータ、営業職(建築関連)、事務職(建築関連)
建築技能者の仕事
【建築技術者】
主に建築の技術に関する業務に携わる方で、住宅のプランを考えて図面を描く設計者、図面どおりに施工がなされているかをチェックをする施工管理者、実際に施工する建築大工や内装工などの職人を指します。
【建築大工】
木造住宅を構成する木材に様々な加工を施し、建て方と呼ばれる組立作業に携わる方です。また、組み立てた後には内装の下地となる木工事なども行います。
近年では、機械による木材加工(プレカット)も盛んになり、加工作業が少なくなりつつありますが、手加工にこだわって行っている大工もたくさんいます。また、リフォーム工事ではプレカットで対応することが困難であり、手加工が必要となることがたくさんあります。
【内装工】
天井や壁のビニルクロスを始め、床のフローリング張りなど内装に関する仕上げ作業に携わる方です。
簡易なリフォーム工事ではこれらの職種の方が活躍します。また、小規模なリフォーム工事では、建築大工と内装工の2つの職種に関する作業を行うこともあります。