長野県で職業訓練の機械CADコース・建築CADコースでは、ポリテクセンター長野(長野県長野市吉田4-25-12)の機械CAD/NC加工科で、2次元CADによる機械の図面作成と、3次元CADによるモデリング、切削加工基本とNC機械のプログラミング及び加工などを習得します。
ポリテクセンター長野 機械CAD/NC加工科
訓練目標
2次元CADによる機械の図面作成と、3次元CADによるモデリングができる。
切削加工基本とNC機械のプログラミング及び加工ができる。
CAD講座・CADオペレーターコースの学科と実技
機械製図及び2次元CAD
JISに基づく機械製図を学び、図面から製品の形状を理解する読解力、的確な図面を作成する技術を習得します。そして、2次元CADの概要と図面作成に関する技能及び関連知識を習得します。
JISとは、国内で工業製品を製造する場合の、寸法、材質、強度などの基本となる規格のことです。
CADとは、製品を作るための図面をパソコンで作成するソフトです。使用ソフト:AutoCAD
3次元CAD(SolidWorks)
3次元CADを用いた立体形状(モデル)の作成や立体形状同士の組立(アセンブリ)、立体形状の2次元図面化などに関する技能及び関連知識を習得します。
3次元CADとは、コンピュータ上にある仮想の3次元空間に、「縦」「横」「奥行き」のある立体的な形状を作成し、形状が立体的に検証できるソフトのことです。
使用ソフト:SolidWorks
普通旋盤及びNC旋盤
普通旋盤でハンドルを操作して加工することで加工の現象を体感、理解し、これをもとに、コンピュータ制御されたNC旋盤で加工する技術を習得します。
旋盤とは、大根をかつらむきにするように、金属の材料を回転させて刃物をあてて削る工作機械です。
NCとは、数値や符号を使ったプログラムにより、コンピュータを使って工作機械(NC工作機械)を動かすことです。
NC旋盤とは、コンピュータを使って動かす旋盤のことです。
フライス盤及びマシニングセンタ作業
フライス盤でハンドルを操作して加工することで加工の現象を体感、理解し、これをもとに、コンピュータ制御されたマシニングセンタで加工する技術を習得します。
フライス盤とは、材料を固定し、回転する刃物で直方体形状に削る工作機械です。
マシニングセンタとは、NC工作機械で工具(刃物等)を自動で交換する装置がついており、一般的に四角い金属材料を削って様々な形に加工する機械です。
ワイヤ放電加工機
ワイヤ放電加工機は、ワイヤと材料の間に高電圧をかけ、放電現象を利用して加工する、コンピュータ制御された工作機械です。この機械で加工する技術を習得します。
放電加工とは、雷現象を利用し堅い金属を細かく溶かし加工することです。
CAM(Mastercam)
CAMは、CADデータを基にNC工作機械の加工プログラムを作成し、これを用いて、NC工作機で加工する技術を習得します。
CAMとは、CADより加工する部品の図を書き、加工する条件を設定することで、NCプログラムを自動的に作成し、シミュレーションができる装置です。
使用ソフト:Mastercam
訓練に関連する主な職種と仕事内容
主な就職事例
・機械工
・マシニングセンタオペレータ
・NC旋盤オペレータ
・CADオペレータ
・CAD/CAMオペレータ など
仕事内容
工作機械を使い、切る・削る・穴を開ける・溝を切るなどの加工をする職種が、機械工です。基本的に、少量の加工は、汎用工作機械(普通旋盤やフライス盤など)、大量の加工は、NC工作機械(NC旋盤やマシニングセンタなど)を使用します。
設計者を補助するため、CADを使って図面を作成する職種が、CADオペレータです。
機械CAD・建築CAD、CADオペレーターのお仕事
CADの仕事は機械や部品、建築物の設計をCADデータに入力するオペレーション業務です。また図面データの修正などをパソコンのCADソフトを使って行うこともあります。
自動車、通信機器などあらゆる工業製品からアパレルの分野まで幅広くCADが必要とされていますから、活躍できる場が非常に広い職種といえるでしょう。また最近は設計図をもとに3次元アニメーションを制作するためのデータ加工やカタログ、パンフレット、さらにはプレゼン資料用に設計図や立面図を2次元加工する、といったようにCAD関連の仕事も多様化しており、メジャーなCADソフトが使いこなせる人であれば、スキルや経験は十分でなくても裾野の広い多彩な仕事にエントリーできるチャンスが広がっています。
身に付くスキルとステップアップ
一般的にスクールなどで学ぶCADソフトはAutoCADやJW_CADなどの汎用CADが多いと思います。建築現場などのCADではこれらの汎用CADが広く使われていますが、電気・電子・機械の現場で使用するCADは必ずしも汎用CADとは限りません。
たとえば機械設計の現場では「メカCAD」と呼ばれる機械用CADが使われることも多く、また電子部品の回路図などを扱う現場では電子系CADが使われます。もちろんCADの基本的な考え方としてはそれぞれ共通する点も多く、ひとつのCADソフトを習得しておけば、それ以外のソフトについての習熟度も早くなります。一般的なCADスキルを持つ人に対してOJTで高い専門スキルを身に付けられるよう養成しようという職場もたくさんありますから、積極的に取り組んでみてください。
CADオペレーター
CADオペレーターの職種は、機械系・建築系・電気系・土木系など分野が分かれます。
未経験の方でも、CADスクールや職業訓練校で基礎を学ばれた場合には就業いただけるチャンスがあります。資格よりも経験重視の職種ですが、実務未経験の方はCAD利用技術者基礎試験や3次元CAD利用技術者試験などを取得されるとアピールに繋がると思います。
分野や企業によって使用するCADツールが違いますが、3DCAD経験者は優遇されるお仕事が多く発生します。また、お仕事を進めるには、設計者との打合せなど関連部署とのコミュニケーション能力も重要視されます。
職業訓練と雇用保険の失業給付(基本手当・受講手当・通所手当)
基本手当とは
雇用保険の被保険者の方が離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職するために支給されるものです。雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。
受給期間の延長とは
失業保険をもらっている期間中にハローワークから紹介され公共職業訓練を受講すると失業保険(雇用保険)の受給期間は延長されます。原則として所定給付期間日数の2/3の受給日数を受け終わるまでに訓練を開始しないと訓練給付延長は受けられません
この訓練延長給付は、以下の3つの期間に適用されます。
- 訓練などを受けるために待機している期間
- 訓練などを受講している期間(最長で2年)
- 訓練などの終了後に再就職が困難な期間(最長30日)
職業訓練は3カ月、6カ月のコースが多く設定されていますが、若年層向けのコースには1年または2年間受講するコースも開設されています。この制度を上手に利用すると、本来の所定給付日数が90日しかない人も元の日数に加えて職業訓練を受給する期間分だけ支給日数が延長されることになります。
受講手当とは
受講手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に支給されます。支給の対象となるのは、基本手当の支給の対象となる日のうち公共職業訓練等を受けた日です。
受講手当の日額は500円です。受講手当の上限額は20,000円です。
通所手当とは
通所手当は、受給資格者の住所又は居所から公共職業訓練等を行う施設へ通所するために交通機関、自動車等を利用する場合に支給されます。
通所手当の月額は通所方法によりますが、最高42,500円までです。
支給対象にならない日がある月については日割により減額して支給されます。
求職者支援訓練も対象に
雇用保険の受給資格者に対して公共職業安定所長が受講を指示する公共職業訓練等の対象に「求職者支援訓練」が追加されました。
これによって、雇用保険の受給資格者が求職者支援訓練の受講を開始する場合、訓練実施期間中に訓練延長給付(受給期間の延長)及び技能習得手当等(受講手当・通所手当)を受給することができるようになりました。