ポリテクセンター新潟 建築CAD住宅建築デザイン科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
木造住宅における軸組・内装・外装の施工作業(実習訓練)およびCADを使用した設計図面作成の技術(学科訓練)を学ぶことができます。建築関連業種への就職に向けた基礎を築くため、木造住宅に関する構造、法規、製図、申請、工事といった基本的な知識を習得することに重点を置いています。また、近年の建築業界のニーズに対応するため、住宅の確認申請、3Dシミュレーションに関連する訓練を行っています。
訓練全体(6ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 木造住宅の構造部材、内装の施工ができる。
- 木造住宅の構造、法規、各種申請について理解し、図面作成ができる。
総訓練時間
- 672時間
1ヶ月ごとの訓練によって習得する具体的な内容を以下に整理しました。一つの目安として参考にしてください。
訓練内容 「内装・外装施工」「建築3次元シミュレーション」など
1.「大工工事基本作業」
大工用手工具と木工機械・電動工具の取扱いを訓練し、軸組建築の組み手(継手・仕口)及び接合金物の使用法を習得します。あわせて軸組関連知識を習得します。
*木材の軸方向の組み手を「継手」、横方向の組み手を「仕口」といいます。
2.「木工事組立作業」
ノコギリ作業・仕口(ホゾ)加工木工事の基本となる軸組工法の骨組みの加工、組立て及び造作材取付けの技能及び知識を習得します。
*実習場の高さの関係で建物の最高高さは低くしてありますが、接合部・使用部材は実際の建物と同じです。
3.「内装・外装施工」
住宅の真壁内装(造作)作業を行い、その後外装・大壁リフォーム実習で内・外装改修の技能及び関連知識を習得します。
*室内の壁面に柱形の見える造りを真壁、柱形を建材で覆う造りを大壁といいます。
4.「住宅構造・法規と申請業務(木造)」
木造の構造ならびに戸建住宅にかかる法規に関する知識を学びます。また、演習を通じて確認申請書類を作成する手法を習得します。
*確認申請とは、一定の用途・構造・階数・規模の建築物を建築等する場合に建築主が工事に着手する前に申請書を提出してその計画が法律の規定に適合するものであるか審査を受けることです。
5.「建築CAD」
はじめに製図用シャープペンシル、三角定規、製図板を用いた手書き製図を行い、建築物を図面として表現する方法や建築製図におけるルールについて学びます。次に建築CADの操作方法および各種建築図面の作成手法を習得します。
6.「建築3次元シミュレーション」
建築3次元シミュレーションでは建築プレゼンテーションソフトを用いて、戸建住宅データの作成(間取り、階高、屋根形状、仕上げ材の入力)を行い、外観や内観イメージの作成を行います。また照明、外壁材・屋根仕上げ材のシミュレーション手法を習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
大工、内装工、住宅施工、インテリアコーディネーター、木工職人、CADオペレーター、住宅営業
関連する主な仕事
木造建築工事で軸組材の墨付け加工をはじめ、工事現場での組立・内装・外装作業など幅広い仕事があります。近年は合理化手法として、プレカットや金物接合工法が普及し、以前ほど手加工は広く用いられなくなりました。その反面、施工者の技量が課題となり、建物全体の仕上がり度に影響することもあります。訓練施設で基本的な技能技術を習得し、さらに就職先事業所での仕事を通して、業務に見合った現場対応ができます。
新築工事は減少傾向ですが、リフォームを主体業務とした事業所が増えてきています。内装改修や外装改修訓練はリフォームを対象としており、習得した基礎的技能・技術をもとに関連職種にも就職することができます。