ポリテクセンター大分 3D CAD活用科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
3D CAD活用科の訓練は、3元CAD技術をコアの技術と考え、3次元CADの操作スキルの習得を目指しています。
また、その周りを固める技術・技能として、機械製図・2次元CAD技術・金属加工技術・3Dプリンタを使ったラピッドプロトタイピング技術(RP技術)・射出成形金型関連技術を学んでいきます。
訓練全体(6ヶ月間)の仕上がり像(訓練目標)
- 2次元CADによる機械の図面作成と、3次元CADによるモデリングができ、射出成形金型の設計ができる。
- マシニングセンタによるプログラミング及び加工ができ、CAMによるNCデータの作成ができる。
総訓練時間
- 670時間
訓練内容 機械製図及び2次元CAD、NC機械加工など
1.機械製図及び2次元CAD作業
2次元CADの基本的操作スキルを使って、機械図面を読図・トレースするための技能を習得することを目指しています。
2.3次元CAD基本作業
33ソリッドモデリング・サーフェスモデリング・アセンブリモデリング等のいろいろなモデリングを行うのに必要な技能を習得することを目指しています。
3.3次元CAD応用作業
射出成形金型に関する知識を習得し、3次元CADによる金型モデリングに必要な技能を習得することを目指しています。
4.NC機械加工作業
機械加工に関する基礎知識を習得し、マシニングセンタによるNC機械加工に必要なプログラミング・段取り作業・NC加工の技能を習得することを目指しています。
5.CAD/CAM作業
3次元CADでモデリングした形状をマシニングセンタで削るために必要なプログラムをCAMシステムを利用して、作成するのに必要な知識と技能を習得することを目指しています。
6.応用課題
5ヶ月間の訓練の総括として、図面作成・3次元CADによる金型モデリング・マシニングセンタ加工等の訓練で学んだ知識で金型を作成し、成形品を作ります。
また、実際の射出成形機による射出成形実習や3次元測定機を使った測定実習を行います。
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
機械加工工(機械技術) 、CADオペレータ(設計補助) 、射出成形工
機械加工工(機械技術)の仕事
工作機械を用い、多種多様な金属材料に、切る・削る・穴を開ける・溝を掘る・ 磨き上げるなどの加工を施し、金属材料を価値の高い製品へと変化させるのが機械加工工です。
試作品のような少量少品種の加工の場合は、人の手で操って加工を行う汎用工作機械を使用します。
大量に同じ部品を加工する場合や、より複雑な形状を加工する場合は、加工を自動で 行うNC工作機械を使用します。
NC工作機械は、自動加工させるために、その動作を指令するNCプログラムが必要です。
機械加工工には、期限内に、決められた数量に製品を、精度よく加工するために知識と技能が要求されます。
CADオペレータ(設計補助)の仕事
顧客の計画や仕様を満足するように、設計者の指示のもと、図面の作成や修正を行うのがCADオペレータの仕事です。
CADで作られたモデルや図面は、製造の現場だけでなく、見積もり、調達、解析、保全など幅広い分野で利用されます。
CADオペレータには、パソコン操作やCADの操作技能が必要となりますが、設計の補助者としての仕事になれば、さらに、設計者との図面を使った意思疎通が行えるようになる必要があります。
図面を使った意思疎通には、専門用語の知識や、図面に表れる設計者の意図を読み解くスキル、機械加工などの図面の周辺に広がっている技術の知識の習得が大切です。
最近では、3次元CADを活用した設計を行う企業も増えています。
射出成形工の仕事
プラスチック製品を製造する技術の一つに射出成形技術があります。
射出成形によって生み出される製品は、日用品・家電製品・自動車部品と多方面に広がっています。
射出成形を行うには、製品を生み出す金型、金型を搭載して成形を行う成形機などが必要で、日本の金型製造技術は世界トップクラスです。
射出成形関係の仕事に必要な知識は、金型の構造や設計知識、製品をうまく成形するための成形条件の知識やプラスチック材料の知識などです。