ポリテクセンター宮城 CAD・NCオペレーション科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
様々な工業製品はCADで図面を描き、そのCADデータを元に工作機械で加工しています。最近では製品開発に求められる開発時間の短縮、品質の向上等の解決方法の一つとしてCAD/CAMシステムの利用はますます重要になってきています。
当科では、2次元CADによる機械図面の作成、3次元CADによる製品の3次元モデル作成、NC工作機械(NC旋盤、マシニングセンタ)のプログラミング作成及び加工に関する知識・技能等を取得し、CADやNC工作機械のオペレータとして生産現場で活躍できる人材の育成を目指します。
◎CAD :コンピュータにより製品の図面や3次元モデルの作成を行う設計補助ソフト
◎NC工作機械:プログラムにより加工の動作を自動制御し、金属部品を削る機械
訓練全体(6ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 2次元CADによる機械製図と3次元CADによるモデリングができる。
- NC工作機械のプログラミング及び加工ができ、CAMによる加工プログラムの作成ができる。
総訓練時間
- 673時間
訓練内容 機械製図と2次元CAD、NC旋盤作業の使い方など
1.「機械製図と2次元CAD基本」
機械製図の規格と関連知識、及び2次元CADの操作から図面作成に必要な技能を習得します。
2.「3次元CAD基本」
3次元CADによる機械部品のモデル作成に関する技能及び関連知識を習得します。
3.「2次元CAD応用/3次元CAD応用」
2次元CADによる機械要素や部品図作成、3次元CADによる設計に関する知識及びモデル作成を習得します。
4.NCマシン「NC旋盤作業」の使い方
測定作業、普通旋盤の切削技法と加工条件、NC旋盤の基礎知識、プログラミング手法及び、NC旋盤作業に関する技能と知識を習得します。
5.NCマシン「マシニングセンタ」の使い方
フライス盤の切削技法と加工条件、マシニングセンタの基礎知識、プログラミングの手法、加工作業に関する技能と知識を習得します。
6.「CAM」と「マシニングセンタ」の使い方
CAMシステムの役割と周辺技術を知り、CAMによるCADデータからNCプログラム作成の流れを習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
- CADオペレータ
- NC機械オペレータ
CADオペレータの仕事
顧客の計画や意図を満足するように、設計者の指示のもと、図面や3次元モデルを作成するのがCADオペレータです。
CADで作成されたデータは、製作現場で活用されるだけでなく、見積り・調達・解析・保全など幅広い分野に役立てられます。
CADオペレータには、パソコンの操作やCADソフトのコマンドの利用技術が求められるだけでなく、設計者との正確な意思疎通を図るために、図面を正確に読み描きできる技能・専門用語の意味や実際の施工加工に必要となる知識・周辺の幅広い技能技術を習得することが求められます。
NC機械オペレータの仕事
NC工作機械を用い、さまざまな金属に、切る・削る・穴を開ける・溝を切るなどの加工をするのが、NC機械オペレータです。
同じ形状のものを大量に加工する場合や、複雑な形状のものを加工する場合は、加工条件を数値化し、連続自動加工するNC工作機械を使います。NC工作機械では、要求される精度を出すため、最適な加工条件を正確にプログラミングします。次に設定が終わったら、精度を確認するための試し削りを行います。試作品を正確に計測し、必要に応じて何度でもプログラムを修正します。そして、連続的に自動加工します。機械工には、期限内に、決められた数の製品を、図面通りに正確に加工することが求められます。