徳島県で職業訓練の機械CADコース・建築CADコースでは、ポリテクセンター徳島(徳島県徳島市昭和町8丁目27-20)のCAD機械科で、機械製図(JIS規格)、2次元CAD及び3次元CADシステムを使用し、機械図面作成に必要な基礎的な知識と技能及び機械設計に必要な材料力学等の知識を習得します。
ポリテクセンター徳島 CAD機械科
訓練では、機械製図(JIS規格)、2次元CAD及び3次元CADシステムを使用し、機械図面作成に必要な基礎的な知識と技能及び機械設計に必要な材料力学等の知識を習得します。また、機械加工の切削理論を学び、NC工作機械のプログラミング及び機械操作を習得します。
訓練全体(6ヶ月間)の仕上がり像(訓練目標)
CAD機械科では、CADオペレータ及び機械オペレータを育成します。CADオペレータはCADが使えることはもちろん、作成する図面に関する知識が求められます。また、機械オペレータには、図面を正確に理解することが求められます。
訓練では、製図で形を表すときの諸規則を学び、それを活用してCADで正確に描く技能を習得します。また、従来から使われてきた各種機械を操作することで加工の基本知識を身につけ現在主流となっているNC工作機械の基本操作を習得し、オペレータとしての就職を目指します。
CAD講座・CADオペレーターコースの学科と実技
1ヶ月ごとの訓練によって習得する訓練到達目標があります。
「機械製図(手描きとJIS規格)」
機械製図(製図一般、関連規格、機械要素など)のJIS規格を習得し、図面の読み描きに関する知識及び技能を習得します。
「2次元CAD基本と応用」
2次元CADの基本的な操作方法を習得し、機械図面の作図法に関する知識及び技能を習得します。
「3次元CAD基本と応用」
3次元CADシステムによる機械部品の作成及び組立図の作成に関する技能及び知識を習得します。
また、機械設計に必要な力学等に関する知識を習得します。
「NC旋盤作業」
測定作業、普通旋盤の操作及び切削理論、NC旋盤の基礎知識、プログラミング手法及び、NC旋盤による加工作業(機械操作)に関する技能と技術を習得します。
「マシニングセンタ作業」
フライス盤の操作及び切削理論、マシニングセンタの基礎知識と、プログラミング手法、マシニングセンタによる加工作業(機械操作)に関する技能と技術を習得します。
「ワイヤーカット放電加工及びCAM作業」
ワイヤーカット放電加工機のプログラミング及び機械操作に関する技能と技術を習得します。また、CAMによるプログラム作成についての技能及び関連知識を習得します。
訓練に関する主な職種と仕事内容
一般的な職種名 CAD オペレータ、金属工作機械工
CAD オペレータの仕事
さまざまな建物や機械などを作るには、そのイメージを伝えるスケッチや設計図が必要です。CAD とは、コンピュータを使ってデザイン(作図・設計)すること(Computer Aided Design)です。
CAD オペレータは、企業の設計部門やデザイン会社などで働いています。
建築、機械、電気、インテリアなどさまざまな図面を、コンピュータを使って設計の企画できめられた記号や作図コマンド(入力する記号)を入力して、作図をします。手描きや書き込みのある図面、ラフスケッチなど、CAD 化する図面を受け取ります。つぎにCAD 化する図面の種類によって、それぞれ決められた記号、コマンドを入力します。設計者の意図を読み取りながら、正確に図面を作成します。 CADソフトにはいろいろ種類があり、数種類のソフトを使いこなす必要があります。そして、入力が終わると図面を印刷してチェックし、完璧な図面にします。
金属工作機械工の仕事
金属工作機械を使い、さまざまな金属に、切る・削る・穴を開ける・溝を切る・磨き仕上げるなどの加工をするのが、金属工作機械工です。
違う形状のものを少量だけ加工する場合は、人の手で加工する汎用旋盤を使います。まず製品の図面に基づいて、材質・加工精度に応じた刃物を選び、角度や削る強さ、回転数、送りの速度などを決めます。そして、旋盤の設定が終わったら、知識や技術・経験を駆使して、材料を要求された形に加工します。
同じ形状のものを大量に加工する場合は、加工条件を数値化し、連続自動加工するNC旋盤を使います。NC旋盤では、要求される精度を出すため、最適な加工条件を正確にプログラミングします。次に、設定が終わったら、精度を確認するための試削りを行います。試作品を正確に計測し、必要に応じて何度でもプログラムを修正します。そして、精度が安定したら、連続的に自動加工します。
金属工作機械工には、期限内に、決められた数の製品を、高い精度で正確に加工することが求められます。
機械CAD・建築CAD、CADオペレーターのお仕事
CADの仕事は機械や部品、建築物の設計をCADデータに入力するオペレーション業務です。また図面データの修正などをパソコンのCADソフトを使って行うこともあります。
自動車、通信機器などあらゆる工業製品からアパレルの分野まで幅広くCADが必要とされていますから、活躍できる場が非常に広い職種といえるでしょう。また最近は設計図をもとに3次元アニメーションを制作するためのデータ加工やカタログ、パンフレット、さらにはプレゼン資料用に設計図や立面図を2次元加工する、といったようにCAD関連の仕事も多様化しており、メジャーなCADソフトが使いこなせる人であれば、スキルや経験は十分でなくても裾野の広い多彩な仕事にエントリーできるチャンスが広がっています。
身に付くスキルとステップアップ
一般的にスクールなどで学ぶCADソフトはAutoCADやJW_CADなどの汎用CADが多いと思います。建築現場などのCADではこれらの汎用CADが広く使われていますが、電気・電子・機械の現場で使用するCADは必ずしも汎用CADとは限りません。
たとえば機械設計の現場では「メカCAD」と呼ばれる機械用CADが使われることも多く、また電子部品の回路図などを扱う現場では電子系CADが使われます。もちろんCADの基本的な考え方としてはそれぞれ共通する点も多く、ひとつのCADソフトを習得しておけば、それ以外のソフトについての習熟度も早くなります。一般的なCADスキルを持つ人に対してOJTで高い専門スキルを身に付けられるよう養成しようという職場もたくさんありますから、積極的に取り組んでみてください。
CADオペレーター
CADオペレーターの職種は、機械系・建築系・電気系・土木系など分野が分かれます。
未経験の方でも、CADスクールや職業訓練校で基礎を学ばれた場合には就業いただけるチャンスがあります。資格よりも経験重視の職種ですが、実務未経験の方はCAD利用技術者基礎試験や3次元CAD利用技術者試験などを取得されるとアピールに繋がると思います。
分野や企業によって使用するCADツールが違いますが、3DCAD経験者は優遇されるお仕事が多く発生します。また、お仕事を進めるには、設計者との打合せなど関連部署とのコミュニケーション能力も重要視されます。
職業訓練と雇用保険の失業給付(基本手当・受講手当・通所手当)
基本手当とは
雇用保険の被保険者の方が離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職するために支給されるものです。雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。
受給期間の延長とは
失業保険をもらっている期間中にハローワークから紹介され公共職業訓練を受講すると失業保険(雇用保険)の受給期間は延長されます。原則として所定給付期間日数の2/3の受給日数を受け終わるまでに訓練を開始しないと訓練給付延長は受けられません
この訓練延長給付は、以下の3つの期間に適用されます。
- 訓練などを受けるために待機している期間
- 訓練などを受講している期間(最長で2年)
- 訓練などの終了後に再就職が困難な期間(最長30日)
職業訓練は3カ月、6カ月のコースが多く設定されていますが、若年層向けのコースには1年または2年間受講するコースも開設されています。この制度を上手に利用すると、本来の所定給付日数が90日しかない人も元の日数に加えて職業訓練を受給する期間分だけ支給日数が延長されることになります。
受講手当とは
受講手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に支給されます。支給の対象となるのは、基本手当の支給の対象となる日のうち公共職業訓練等を受けた日です。
受講手当の日額は500円です。受講手当の上限額は20,000円です。
通所手当とは
通所手当は、受給資格者の住所又は居所から公共職業訓練等を行う施設へ通所するために交通機関、自動車等を利用する場合に支給されます。
通所手当の月額は通所方法によりますが、最高42,500円までです。
支給対象にならない日がある月については日割により減額して支給されます。
求職者支援訓練も対象に
雇用保険の受給資格者に対して公共職業安定所長が受講を指示する公共職業訓練等の対象に「求職者支援訓練」が追加されました。
これによって、雇用保険の受給資格者が求職者支援訓練の受講を開始する場合、訓練実施期間中に訓練延長給付(受給期間の延長)及び技能習得手当等(受講手当・通所手当)を受給することができるようになりました。