富山県では、保育人材不足の解消のため、「子育て支援員研修」を開催し、子ども・子育て分野の新たな担い手である「子育て支援員」を養成しています。子育て支援員研修「地域保育コース(地域型保育)」(ジェック)などがあり、研修修了者には、富山県が認定証を交付しています。
富山県 子育て支援員研修
富山県は、「子ども・子育て支援新制度」により、小規模保育、家庭的保育等の地域型保育や地域子ども子育て支援事業等の担い手となる人材を確保するために、地域において保育や子育て支援等の仕事に関心を持ち、保育や子育て支援分野の各事業等に従事することを希望する方、または従事している方を対象として、「子育て支援員」を養成する研修を実施しています。
都道府県が定めた研修(「基本研修」および「専門研修」】を修了し、保育や子育て支援分野の事業等に従事する上で必要な知識や技術を習得した方は、全国で通用する「子育て支援員」として認定されます。
対象者
以下の子育て支援活動に関心を持ち、各事業に従事することを希望する方、あるいはすでに従事している方。
≪地域保育コース(地域型保育)≫市町村の認可事業である地域型保育事業(小規模保育事業、事業内保育事業等)や、保育所などで実施する一時預かり事業での活動
≪放課後児童コース≫放課後児童クラブでの補助員としての活動
受講費用
受講料は無料ですが、研修会場までの交通費、駐車場代、昼食代等とオンライン研修の受講に要するインターネット利用の通信費等は受講者負担です。
(研修全般に関する問合せ)富山県厚生部こども家庭室子育て支援課
富山県厚生部こども家庭室子育て支援課
電話:076-444-4103
富山県 子育て支援員研修
申込期間:9月22日まで
株式会社ジェック経営コンサルタント 子育て支援員研修事務局
研修コース | 会場 | 日程 | 定員 |
基本研修 地域保育 放課後児童 各コース共通 | オンライン受講 KNB入船別館 1F会議室 | オンライン:10月2日(月)、10月5日(木) 集合研修:10月16日( 月 ) | 140 |
専門研修 地域保育コース (地域型保育) | KNB入船別館 1F会議室 | 10月16日(月)・10月17日(火) 10月19日(木)・10月23日(月)・10月30日(月) 上記5日間と、下記のいずれか1日を選択 10月17日(火)・10月19日(木)・11月7日(火) また、実習2日間 | 80 |
専門研修 放課後児童コース | KNB入船別館 1F会議室 | 11月7日(火)・11月13日(月) | 60 |
研修内容(研修コース・カリュキュラムなど)
(スケジュール例) 子育て支援員研修(基本研修・専門研修1・2・3)
(1)基本研修:2日間
(2)専門研修1(共通科目):3日間
(3)専門研修2(地域型保育事業):1日間
見学実習:2日間
(4)専門研修3(一時預かり事業):1.5日間
子育て支援員が働く施設は、保育園から子育て支援センターと幅広いことから、各施設の特徴に応じた内容を学ぶ、専門研修が設けられています。基本研修と専門研修とはどのような資格研修なのでしょうか。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
基本研修
基本研修では、子育て支援の基盤を作るために、子育て支援員とはどんな役割を持つかや子どもへの関わり方について学ぶことができます。基本研修では、以下の8科目を合計8時間で学んでいきます。子育て支援に関する基礎的な知識・原理・技術・倫理を修得することで、子育て支援員としての自覚を持つことが目的となっているようです。
(1)子ども・子育て家庭の現状(60分)
(2)子ども家庭福祉(60分)
(3)子どもの発達(60分)
(4)保育の原理(60分)
(5)対人援助の価値と倫理(60分)
(6)子ども虐待と社会的養護(60分)
(7)子どもの障害 (60分)
(8)総合演習(60分)
専門研修
専門研修では、子育て支援の各事業に関する特徴や専門的知識を学ぶことができます。
以下の4コースから自分の希望するコースを受講することが可能です。
<地域保育コース>地域型保育・一時預かり・ サポート センター
地域保育コースでは、共通科目と「地域型保育」「一時預かり事業」「ファミリー・ サポート・ センター」の3つの選択科目を受講することができます。
共通科目では乳幼児の発達や心理、安全確保など保育に関する基本的な理念と知識を学びます。
所要時間は12科目15~15.5時間となっています。選択科目ではいずれの科目も各事業の概要と理念、保護者対応などが学ぶことができます。科目によっては見学オリエンテーションが含まれることもあるようです。選択科目の所要時間はそれぞれ以下の通りです。
地域型保育:6科目6~6.5時間と2日以上の見学実習
一時預かり事業:6科目6~6.5時間と2日以上の見学実習
ファミリー・ サポート・ センター:4科目6.5時間
<地域子育て支援コース>利用者支援・地域子育て支援拠点
地域子育て支援では、対象となる事業の形態がさまざまあることから、3つのカリキュラムから1つを選んで受講します。カリキュラムの種類と所要時間は以下の通りです。どのカリキュラムも、各事業の概要と基本的知識を学び、事例検討などを通して理解を深めていくようです。
基本型:9科目24時間
特定型:5科目5.5時間(地域の実情に合わせて科目を追加する場合もあり)
地域子育て支援拠点事業:6科目6時間
<放課後児童コース>放課後児童クラブの理解
放課後児童クラブの理解、子どもの理解のための基礎知識、子どもの育成支援、安全・安心への対応などを学んでいくコースです。放課後児童クラブの補助員は、基本的に放課後児童支援員の業務全般を担っていくという考え方をもとに、新たな子ども観や現代の子育て環境の変化などを理解するための内容となっているようです。
研修の所要時間は、6科目9時間となっています。
<社会的養護コース>虐待を受けた児童などの社会的養護
「社会的養護の入口」として、社会的養護の基本的理念・知識・技術を学んでいくコースです。虐待を受けた児童などの社会的養護を必要とする子どもの理解といった、社会的養護の基本的な理解や支援技術などを学ぶことができます。
研修の所要時間は、9科目11時間となっています。