ポリテクセンター山形 電気設備技術科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
現在の生活に電気は欠かせません。生活を支えるインフラとなっており、安全に電気製品等を利用できるのは電気技術者がいるからにほかなりません。当科では、一般住宅・ビル等の電気配線工事また保守管理のできる電気技術者の育成をめざします。また、工場等で動作している機械においては、電気制御がされることにより目的の通りに動作させる必要があります。そういった機械の製作・メンテナンス等ができる電気技術者の育成を行っています。
訓練全体(7ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 電気設備工事の施工、保守・管理ができる。
- 有接点リレー、PLCによる製造ラインの施工、保守・管理ができる。
総訓練時間
- 759時間
訓練内容 「消防設備及びCAD利用技術」「空気圧制御技術・LAN構築」など
1.「導入訓練」
職業意識啓発やコミュニケーション能力向上、パソコンの基礎などの受講前の基礎的能力を習得します。
2.「電気設備工事Ⅰ」
電気工事に関連する各種法規、屋内配線図の見方、器具類の扱い方、ケーブル工事の施工に関する技能及び関連知識を習得します。
3.「電気設備工事Ⅱ」
金属製電線管、合成樹脂製電線管等の加工(切断、ねじ切り、曲げ加工等)を始め、各種管工事の施工、竣工検査に関する技能及び関連知識を習得します。
4.「消防設備及びCAD利用技術」
自動火災報知設備等の消防設備に関する関連知識を習得します。また、CADを用いて屋内配線図を作成する際に必要な住宅設計の関連知識及びCADの基本操作を習得します。
5.「シーケンス制御技術」
有接点リレーシーケンス制御による電動機の始動・運転回路の制御盤製作を通し、各種図面の見方、施工、竣工検査に関する技能及び関連知識を習得します。
6.「PLC(プログラマブルロジックコントローラ)制御技術」
PLC(工業向け制御用コンピュータ)の概要、ラダー図の描き方、基本回路作成、ベルトコンベア及びタッチパネル等の周辺機器の取扱いに関する技能及び関連知識を習得します。
7.「空気圧制御技術・LAN構築」
工場でよく使用されている空気圧機器と空気圧制御回路の作成に関する技能及び関連知識を習得します。また、オフィスで利用されるOAフロアの施工に関する技能及び関連知識を習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
- 電気工事
- 配電盤・制御盤の組立・検査
- 機器組立製造ライン電気設備保守・管理
- 施設管理(保守・管理関係)
電気工事作業者の仕事
電気工事作業者は、建物を建設する時に、電気の配線を行い、分電盤やコンセント、照明器具などを取付けて、電気が使える状態を作ります。また、修理や修復工事も行います。
電気工事作業者は、まず、設計図に基づいて、日程、人数、資材などの作業プランを立てます。 そして、設計図を基に、電線を通す配管と配線を行います。木造建造物の場合は、天井裏や壁に主な配管を行い、そこからコンセントやスイッチに通じる配線を行います。
作業は、災害の発生を防ぐための、各種法令を守らなければなりません。 作業は一般的に、数人のグループで行われるため、相互のコミュニケーションが重要です。 また現場では、天井裏や床下での作業や、高所での野外作業など、厳しい気象条件の中で行う場合もあります。 作業が終わると、誤りがないかの確認や試験を行います。
キャリアアップしていくに従い、現場だけでなく、施工管理、設計、積算などの仕事もします。
配電盤・制御盤の組立・検査の仕事
工場やビル等で使用される分電盤やコンベア及び工作機械の自動運転制御のために必要となる制御盤の製作(電磁開閉器、リレー、スイッチや表示灯等取り付け、制御プログラム作成及び配線作業など)及び検査を行います。
機器組立製造ライン電気設備保守・管理の仕事
機器組立製造ラインに設置されている工作機械やコンベアなど、機械装置等の電気的故障の発見及びその復旧にかかわる作業や電気設備の保守・管理を行います。またラインの組替えに対応した機器の設置調整・配線工事なども行います(配線工事には電気工事士の資格が必要です)。
施設管理(保守・管理関係)
管理には大きく施設管理と機械の管理に分かれます。施設管理の管理するものは、ビル、工場、プラント等様々なものがあります。これらのものは、電力設備、空調整備、給排水設備、機械設備、ボイラーといった様々な設備の管理・保守を担当します。