ポリテクセンター山形 NC生産システム科
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
自動車や機械装置には多くの部品が使われています。機械部品や装置は、CADというソフトウエアを使ってパソコンで設計され、実際の部品はNC(数値制御)工作機械によって精密に機械加工されています。NC生産システム科では、CAD(2次元CAD、3次元CAD)を使った設計図面の作成とNC工作機械(NC旋盤、マシニングセンタ)を使った精密部品加工ができる人材の育成を目指しています。NC工作機械による精密加工ができるようになるためには、図面の見方、精密な測定、そして切削加工技術が必要になりますが、未経験の方でも基礎から段階的に習得することができる訓練カリキュラムとなっています。
訓練全体(6ヶ月間)の目標人材像(訓練目標)
- 機械製図に関するJIS規格を知り、CADシステムによる機械図面作成と旋盤・フライス盤による機械加工ができる。
- NC工作機械のプログラミングおよび操作ができる。
総訓練時間
- 678時間
訓練内容 「機械製図CAD」「フライス盤・マシニングセンタ作業」など
1.「機械製図CAD」
2次元CADソフトを用いて図面の読み方、書き方を基礎から習得します。
2.「2次元CAD応用作業」
部品図から組立図の作成の知識・技能を習得します。また、2次元CADの効率的な活用方法を習得します。
3.「3次元CAD作業」
3次元CADソフトを用いて、パソコン上で製品をモデリングする技術を基礎から習得します。
4.「普通旋盤・NC旋盤作業」
NC旋盤というNC工作機械を使用して、機械部品をつくるための技術を基礎から習得します。
5.「フライス盤・マシニングセンタ作業」
マシニングセンタというNC工作機械を使用して、機械部品をつくるための技術を基礎から習得します。
6.「CAM・機械加工課題」
CAMというソフトを使ってNCプログラムを自動作成する技術を基礎から習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
主な職種
- 金属工作機械工
金属工作機械工の仕事
金属工作機械を使い、さまざまな金属に、切る・削る・穴を開ける・溝を切る・磨き仕上げるなどの加工をするのが、金属工作機械工です。違う形状のものを少量だけ加工する場合は、人の手で加工する汎用旋盤を使います。まず製品の図面に基づいて、材質・加工精度に応じた刃物を選び、角度や削る強さ、回転数、送りの速度などを決めます。そして、旋盤の設定が終わったら、知識や技術・経験を駆使して、材料を要求された形に加工します。同じ形状のものを大量に加工する場合は、加工条件を数値化し、連続自動加工するNC旋盤を使います。NC旋盤では、要求される精度を出すため、最適な加工条件を正確にプログラミングします。次に、設定が終わったら、精度を確認するための試削りを行います。試作品を正確に計測し、必要に応じて何度でもプログラムを修正します。そして、精度が安定したら、連続的に自動加工します。金属工作機械工には、期限内に、決められた数の製品を、高い精度で正確に加工することが求められます。