東京都の職業訓練コースには、東京都立職業能力開発センター(飯田橋・板橋・赤羽・品川・大田・足立・江戸川・台東・立川・ 府中・八王子)などの職業訓練校に、電気設備・金属加工・造園・建築・CAD設計などの訓練コース・訓練科の募集があります。台東分校では、日本で唯一の「製くつ科」があります。また、公共職業訓練の募集には、民間委託でのWEBデザインコース・ネイルコース・パソコンコース・プログラミングコースなどもあります。
東京都の職業訓練の概要
【施設内職業訓練】東京の職業訓練では、東京都立中央・城北職業能力開発センターなどが11施設あり、電気設備コース・金属加工コース・造園コース・建築コースなど、ものづくり関係の職業訓練や介護サービス訓練などを、それらの施設内訓練で実施されています。また、城東職業能力開発センター台東分校では、日本で唯一の「製くつ科」の公共職業訓練を行っています。
【委託職業訓練】都立中央・城北職業能力開発センター再就職促進訓練室では、介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。【長期人材育成訓練】介護士・保育士養成が多い2年間の専門人材育成訓練では、ゲームクリエイター学科やWeb動画クリエイター科のIT分野だけでなく、バイオテクノロジー科や環境テクノロジー科の化学分野など幅広い分野の訓練も充実しています。
【求職者支援訓練】参考までに、東京労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)を開講しています。自治体規模の割には東京の「求職者支援訓練」は少なめですが、求人需要の高い「WEBデザイナー」や「ゲームクリエイター」などのIT分野の訓練が充実しています。
東京都の職業訓練 募集スケジュール
公共職業訓練(東京都立職業能力開発センター)の募集
東京都の公共職業訓練である東京都立職業能力開発センター各校の職業訓練は、2年コースは4月入校で、1年コースは4月入校に10月入校もあります。2〜6ヶ月のコースは、訓練科により4・7・9・10・12・3月入校とさまざまな募集があります。
4月入校の募集期間は、1月上旬から下旬になります。
また、6月入校(4月募集)・7月入校(5月募集)・8月入校(6月募集)・9月入校(6〜7月中旬まで募集)・10月入校(7月募集)・12月入校(10月)・1月入校(10〜11月中旬まで募集)・2月入校(12月募集)・3月入校(12〜1月中旬募集)が目安です。
各訓練科の申込み期間中には、各校の見学会もありますので、見学会にも参加しましょう。選考方法は、各校で「筆記試験(国語・数学/義務教育修了程度)と⾯接」です。
公共職業訓練(民間委託訓練)の募集
東京都の公共職業訓練(民間委託訓練)は、毎月入校で「4か月訓練・3か月訓練・3か月訓練(オンライン)・2か月訓練」を同時募集しています。
募集期間は毎回2週間程度で、10月上旬から10月中旬までは12月入校生、11月月初から11月中旬までは1月入校生、12月月初から12月中旬までは2月入校生の募集があります。
申込み期間中に、各校の見学会もありますので、見学会にも参加しましょう。選考方法は、6か月訓練は「書類選考と各校で面接選考」、3か月訓練・2か月訓練は「書類選考」です。
また、女性向けに短期スキルアップ講座として、「女性向け委託訓練5日間コース(Word・Excel基礎科)」(定員各回10名)などもあります。
求職者支援訓練(東京労働局委託の民間教育機関訓練)の募集
東京都の求職者支援訓練は、毎月初旬の2週間ほどの期間に翌月入校生の募集があります。10月上旬から10月中旬までが11月入校生、11月上旬から11月中旬までが12月入校生、12月上旬から12月中旬までが1月入校生の募集になります。
求職者支援訓練は、2週間程度の申込み期間後、2週間後ぐらいに選考日(面接選考)があり、合格発表は選考日の数日後です。公共職業訓練に比べると募集から選考・入校までの期間が短いので、ハローワークで小まめに確認しましょう。
長期高度人材育成コース(2年間訓練) 保育士養成科などの募集
東京都の長期高度人材育成コース(2年間訓練)は、4月から2年間のコースのため、毎年1月から3月にかけて募集・選考があります。(応募は1月下旬までです。)
介護福祉士養成科・保育士養成科の他に、アプリWeb 制作学科 早稲田文理専門学校・ゲームクリエイター学科・電子応用工学科・Web 動画クリエイター科・バイオテクノロジー科・環境テクノロジー科・歯科技工士(CAD デザイナー)科・言語聴覚士養成科・言語聴覚療法学科・言語聴覚士養成学科・税理士科・栄養士科・栄養科・パティシエカフェ科・カフェビジネス科・調理総合本科・調理師科・パーソナルトレーナー科・コスメビューティ科・ヘアメイクビューティ科の募集があります。
また、1年コースで、調理師科・精神保健福祉士養成科・精神保健福祉士養成学科・社会福祉士一般養成科・社会福祉士養成科・義肢装具科の募集もあります。
東京都の都立職業訓練校(東京都立職業能力開発センター)
東京都立職業能力開発センターは、職業能力開発促進法に基づく都立の職業能力開発のための施設です。職業訓練を通じて職業に必要な知識・技術・技能を身に付け、少しでも有利な条件で企業等に就職していただくことを目的にしています。
東京都立中央・城北職業能力開発センター
東京都立中央・城北職業能力開発センター 赤羽校
東京都立中央・城北職業能力開発センター 板橋校
東京都立城南職業能力開発センター
東京都立城南職業能力開発センター大田校
東京都立城東職業能力開発センター
東京都立城東職業能力開発センター 江戸川校
東京都立多摩職業能力開発センター
東京都立多摩職業能力開発センター 府中校
東京都立多摩職業能力開発センター 八王子校
東京都立城東職業能力開発センター 台東分校【製くつ科】
東京都立城東職業能力開発センター 台東分校(東京都台東区花川戸一丁目14番16号)では、国内有数の革製はきもの製造の集積地である東京で、台東分校は日本で唯一の「製くつ科」の公共職業訓練を行っており、授業料は有料となります。
職業訓練と雇用保険(基本手当・受講手当・通所手当)
基本手当とは
雇用保険の被保険者の方が離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職するために支給されるものです。雇用保険の一般被保険者に対する求職者給付の基本手当の所定給付日数(基本手当の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。
受給期間の延長とは
失業保険をもらっている期間中にハローワークから紹介され公共職業訓練を受講すると失業保険(雇用保険)の受給期間は延長されます。原則として所定給付期間日数の2/3の受給日数を受け終わるまでに訓練を開始しないと訓練給付延長は受けられません
この訓練延長給付は、以下の3つの期間に適用されます。
- 公共職業訓練などを受けるために待機している期間
- 公共職業訓練などを受講している期間(最長で2年)
- 公共職業訓練などの終了後に再就職が困難な期間(最長30日)
公共職業訓練は3カ月、6カ月のコースが多く設定されていますが、若年層向けのコースには1年または2年間受講するコースも開設されています。この制度を上手に利用すると、本来の所定給付日数が90日しかない人も元の日数に加えて公共職業訓練を受給する期間分だけ支給日数が延長されることになります。
受講手当とは
受講手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に支給されます。支給の対象となるのは、基本手当の支給の対象となる日のうち公共職業訓練等を受けた日です。
受講手当の日額は500円です。受講手当の上限額は20,000円です。
通所手当とは
通所手当は、受給資格者の住所又は居所から公共職業訓練等を行う施設へ通所するために交通機関、自動車等を利用する場合に支給されます。
通所手当の月額は通所方法によりますが、最高42,500円までです。
支給対象にならない日がある月については日割により減額して支給されます。